岐阜県商工会連合会

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事業者・創業者の皆様へ

女性客をターゲットとした新サービスの提供による集客拡大

事業内容

理容業

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

JR飛騨古川駅前で、長年にわたり地元のお客様からご愛顧いただいている理容店。お客様の2割が女性客と、一般的な理容店と比べ女性客割合が高いことが特徴。現在の代表である拓也氏と妻の千鶴氏は共に理容師で、東京で開催されたコンテストの入賞歴があるなど高い技術力を持っている。お客様が持つ髪に関する悩みや、ヘアスタイル・ヘアカラーの相談にも真摯に向き合い、お客様の要望に対し様々な提案ができることで多くのお客様の支持を得ている。

相談内容・課題

◆コロナ禍による影響→原油価格高騰による影響
コロナ禍ではイベントの激減、巣籠り生活での来店間隔の長期化により売上が減少している。また、令和4年から始まったロシアのウクライナ侵攻を契機とする原油高によって、水道光熱費が上昇し利益が圧迫されている。
◆人口減少
当店のある飛騨市の人口は、平成16年に約3万人であったが、令和2年には約2万3千人まで減少。今後も減少の一途を辿ると推計されており、当店の固定客も徐々に減少することが予測される。
このような、世界的な環境変化や地域の環境変化に対応するため、新たなサービスを提供することで新規顧客を獲得、客単価の増加によって売上の回復を図りたいと相談にみえた。

支援内容・活用した支援メニュー

当地域における男性客は「行きつけの店」を変えたがらないことから、既存客の囲い込みが可能な反面、他店の利用者を新規顧客にすることは困難である。そこで、①他店より女性客割合が高い理容店であること、②高い技術力を有する理容師がいる、といった強みと、女性客が抱えるヘアスタイルの悩み(ニーズ)を踏まえ、女性客をターゲットにした新サービスの提供を行っていく。
◆令和4年 小規模事業者持続化補助金の活用支援
女性客の持つ「お気に入りのヘアスタイルを自分で再現したい」というニーズに対応するため、新たな理美容ハサミを導入。
◆令和5年 原油高・物価高騰対策事業者応援補助金(岐阜県小規模事業者持続化補助金)の活用支援
女性客の持つ「つむじや頭のてっぺん、分け目、生え際といった薄毛になりやすい部分を何かしらフォローしたい」というニーズに対応するため、理美容機器を導入。

成果・改善効果など

◆理美容ハサミの導入による成果
補助金により導入した理美容ハサミと、新たに技術講習を受けて修得したカット技術を用いたヘアスタイルの提供を行ったところ、女性客(特に中高年のミドル世代)から、日々のお手入れやヘアセットがしやすくなったと高い評価を得た。また口コミなどにより新規来店客数がサービス開始から3ヶ月で22人、再来店率が60%から80%に上昇した。 
◆理美容機器の導入による成果
導入した機器の良さをお伝えするために、お試し期間を設け、5名のお客様に新サービスを提供。お客様からは大変高い評価をいただき、1名がサービス継続を希望され、口コミにより1名の新規客を獲得することができた。女性は身近な人物の変化に敏感なので、サービスを継続することによりPRが図られ、新サービスの魅力がより多くの方に伝わる。

事業者の声

令和5年に導入した理美容機器は、短時間かつ少ない回数で薄毛・分け目のカバーができることから、女性客のみならず男性客からも大変高い評価をいただき、既存のお客様のみならず新規のお客様の獲得、売上増に繋がっています。「人生が変わった」と言っていただくこともあり、これまで以上にやりがいに繋がっています。
商工会の経営指導員には、大変お世話になりありがとうございました。これからもよろしくお願いします。