揖斐川町商工会

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事業者・創業者の皆様へ

スーパーマーケットの商圏拡大を支援~独自の店舗コンセプトで「日本一」のスーパーへ~

事業内容

食料品小売業(スーパーマーケット)

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

人口約5,400人の中津川市付知町にて、店舗面積35坪のミニスーパーを営んでいる。
一般的にスーパーで売られているナショナルブランド商品の他に、①バイヤーを務める4代目(後継者)が実際に食べて本当に美味しいと思ったものを厳選し、時にはメーカーと直接交渉して仕入れる“こだわりの逸品”、②「地味噌」「地たまり」「鶏ちゃん」といった自家製のオリジナル商品、③手作りのお惣菜等、“他店では買えないこだわり商品”を主軸とした経営戦略により、価格競争が激化する大手スーパーマーケットやドラッグストアと差別化を図っている。

相談内容・課題

約10年前から店舗の経営方針、店舗コンセプトを転換し、地元と近隣地域では「他では買えない少し変わったモノが置いてある面白いスーパー」というイメージが定着しつつある。一方、一次商圏である付知町の人口は年々減少傾向にあり、市場規模縮小が深刻な問題であることから、商圏の拡大を重要な経営課題として設定した。この課題を後継者の西尾真朋氏と共有し、解決のための施策立案から支援を行った。

支援内容・活用した支援メニュー

【商圏拡大のための施策立案と実行支援】
当店は“地域の食文化を伝える自家製商品”や、“店主が本当に美味しいと感動して仕入れたこだわりの逸品”を数多く扱っており、これらの情報を、工夫を凝らした手作り店内POPやブログ風の新聞折込チラシ、Instagram等で発信している。『このお店での買い物は楽しい』とお客様から言っていただくことも多く、“こだわり商品と出会う体験”は当店ならではの付加価値となっている。単なる生活インフラとしてのスーパーマーケットであれば自宅から近いお店を利用するケースが多い反面、「買い物が楽しくなるスーパー」という独自のコンセプトであれば遠方からでも集客が可能であり、認知を広げることができれば商圏拡大の再現性は高いと仮説。その上で以下の施策を立案、実行までを伴走支援した。
1.第32回優良経営食料品小売店等表彰事業への応募(最高賞 農林水産大臣賞受賞)
岐阜県連より情報提供を頂き、マスメディアへ提供する話題づくりのため当事業への応募を提案。申請書作成に係るストーリーづくり、調査票作成等を支援。結果として全国100社近い応募の中から3社のみが受賞できる最高賞、農林水産大臣賞受賞を受賞した。
2.マスメディアへのプレスリリース
農林水産大臣賞受賞のプレスリリースを支援。「日本一になったスーパー」というキャッチコピーでテレビ、新聞等に数多く掲載され、注目を集めた。
3.広範囲に向けた新聞折込広告の実施(小規模事業者持続化補助金活用)
日頃は付知町内(1,300世帯)のみに行っているチラシの新聞折込エリアを、中津川内全域+下呂の一部+東白川(計29,200世帯)に大幅拡大して実施。ターゲットを「食にこだわりを持つ40~70代女性」と設定したため、親和性が高い新聞折込チラシを選択。
4.国道沿いの野立て看板の設置(小規模事業者持続化補助金活用)
当店はほぼ町民しか使わない町道に位置しているため、町外からの見込み顧客を店舗に誘導する目的で、国道沿いに立て看板を設置した。看板を設置した国道256号は中津川市内と下呂・飛騨高山を結ぶ国道であり、中津川市在住の方、また市街の観光客の方も利用する、非常に交通量が多い道路である。

成果・改善効果など

テレビ出演等をきっかけに店舗来店数が急増し、「地味噌」「地たまり」「鶏ちゃん」といった自家製オリジナル商品は、1年分の在庫が3日間で完売する売れ行きであった。市外、県外からも多くの来店があり、商圏拡大という課題に対して大きな手ごたえを感じた。本件をきっかけにInstagramのフォロワー数も約1,000人増加し、着実に認知を広げている。マスメディアへの出演が落ち着いた後も従来と比較して約20%来客数が増加しており、この施策に対する確かな成果を感じている。

事業者の声

丹羽くんには当店の要所要所でお手伝いをしていただきとても感謝しております。持続化補助金の時は尽力していただき自社製品のラベルのデザインやチラシ、看板の作成などをすることができました。また、第32回優良経営食料品小売店等表彰事業への応募を後押ししていただき、応募資料の作成も尽力していただきました。そのおかげで最高賞である農林水産大臣賞を受賞することができました。この賞を受賞したことによりメディアに取材をしてもらい多くの方に知ってもらうきっかけになりました。このことで新規顧客が飛躍的に増加する大きなきっかけとなりました。丹羽くんにこの表彰事業をすすめられなければ全く無かったことなのでとても感謝しております。とても親身になって経営のことを考えていただき今では丹羽くんはやまにしの一員であるという思いを持っております。これからも当店に寄り添って手助けしていただけたら嬉しいですしそう願っております。本当にありがとうございました。