揖斐川町商工会

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事業者・創業者の皆様へ

ものづくり補助金の活用による素地の内製化と生産性向上事業

事業内容

陶磁器製タイルの製造および販売

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

創業以来、当社は小ロット生産に特化し、主に内装用タイルの製造している。高品質な原材料の選定に加え、手作業による丁寧な加工を行うことで、当社の製品は独自の特色を築き、競合他社の製品との差別化を実現している。この製品へのこだわりが、内装タイル業界で高い評価を受けており、大手コーヒーチェーンや商業施設の店舗を含む多数の著名な場所で、当社のタイルが採用されている。

相談内容・課題

①仕入先の倒産による素地(きじ)の内製化
長年にわたって、当社のタイルの素地(焼成前の状態)を供給してきた企業が倒産したことで、素地の供給において問題が生じた。この問題に対処するために、当社は自社で素地を製造する可能性について検討を始めた。この過程で、倒産した企業が保有していた資産の買収や、新しい設備を導入する際の補助金利用について、商工会へ相談があった。

支援内容・活用した支援メニュー

①自社でのタイルの素地製造への取り組み(ものづくり補助金の活用)
自社でタイルの素地を製造する計画を策定した際に、買収した資産だけでは、現在の顧客ニーズに応える製品を生産したり、将来的に大量生産を行うことが困難であることが明らかになった。この問題を解決するために、新しい設備の導入(真空式押出成形機)を計画し、「ものづくり補助金」の利用を提案した。具体的な支援として、事業計画の策定から支援の実施、成果の報告まで、全過程にわたる支援を実施した。
②コスト増加への対策(行政支援策の利用)
新しい設備の導入により将来の経営コストが増加することに対応するため、多治見市が実施した地場産業の事業者を支援する「やきものづくり応援補助金」を積極的に活用した。これにより、予想されるコスト増に備えが進められた。

成果・改善効果など

①自社における素地製造の実現
新しく導入された設備により、自社でのタイル素地の製造が可能となった。これにより、今後の素地供給に関する問題が解決された。
②製品バリエーションの拡大と生産性の向上
新しく導入された設備により、従来製造が困難だった様々な形状のタイルを生産することができるようになった。さらに、生産効率も大幅に向上した。具体的には、設備導入前と比較して不良率が0.8%以下に低下し、焼成時間も30分以上短縮された。
③コスト増加への対応
「やきものづくり応援補助金」を活用して導入した省エネ設備が、電気代をはじめとする経営コストの削減に大きく貢献している。原油価格の上昇や物価高騰により、利益の確保が一層困難になっている状況の中でも、これらの設備投資により、安定した事業運営が可能となっている。

事業者の声

日頃から親身になって相談に乗っていただき、大変助かっています。ものづくり補助金をはじめとする様々な施策の支援により、厳しい経営環境の中でも事業を継続することができています。今後も商工会を積極的に活用し、事業のさらなる発展を目指して参ります。