冷凍蕎麦開発による新分野展開支援
事業内容
長年の構想を経て実現した店舗のリニューアルオープンは、コロナウイルス感染症が国内で拡大し始めた令和2年4月であった。オープン直後には緊急事態宣言が発令され、休業を余儀なくされるなど厳しい経営環境に直面した。さらに、コロナ終息後も豪雪による冬季の来店客数の減少や物価高騰など、経営を取り巻く不安定な状況が続いた。こうした状況を踏まえ、経営の安定化を図るため、中辻専務と商工会が課題認識を共有し、「高収益体質の確立」と「新分野展開」を重点課題として設定した。その対応策として、商品の高付加価値化、業務効率化によるコスト削減、新商品開発および新たな販路の開拓に取り組んだ。
企業支援の概要
従業員
6〜10名
支援分野
- 販路開拓
- 販路開拓
- 事業継承
- IT化
- BCP
- 設備投資
- 資金繰り
- 創業
- その他
強み・特長
㈲幸山は、「伝統と革新の融合」を理念に掲げ、これまでのそば店の常識にとらわれない多様な取り組みを行っている事業者である。蕎麦粉は伊吹山麓の契約農場から直接仕入れ、製粉から製麺までの工程をすべて自社で行うことで、高い品質を維持している。また、ホテルラウンジをコンセプトとした特徴的な店づくりを行い、上質な空間で本格蕎麦を味わえる店舗として注目を集めている。その結果、県外からも多くの来店客が訪れている。
相談内容・課題
長年の構想を経て実現した店舗のリニューアルオープンは、コロナウイルス感染症が国内で拡大し始めた令和2年4月であった。オープン直後には緊急事態宣言が発令され、休業を余儀なくされるなど厳しい経営環境に直面した。さらに、コロナ終息後も豪雪による冬季の来店客数の減少や物価高騰など、経営を取り巻く不安定な状況が続いた。こうした状況を踏まえ、経営の安定化を図るため、中辻専務と商工会が課題認識を共有し、「高収益体質の確立」と「新分野展開」を重点課題として設定した。その対応策として、商品の高付加価値化、業務効率化によるコスト削減、新商品開発および新たな販路の開拓に取り組んだ。
支援内容・活用した支援メニュー
「新分野展開による経営安定化」という課題に対し、飲食店の店内売上に依存しない新たな収益源の確保を目標に設定した。その実現に向け、急速冷凍技術を活用した「茹で蕎麦」の冷凍商品開発と、店外での売上拡大を図るための販路開拓について支援を行った。
①令和4年度岐阜県小規模事業者持続化補助金(岐阜県アフターコロナチャレンジ事業者応援補助金)
アルコール冷却式の急速冷凍機の導入→急速冷凍そばの商品化→ふるさと納税返礼品
②令和4年度から7年度商工会による独自支援
急速冷凍そばのリニューアル(商品名考案、パッケージ案制作、商品ニーズの検討)
③令和7年度伴走型小規模事業者支援推進事業者補助金「岐阜テロワールアカデミー」
首都圏での試食アンケート調査、バイヤーと専門家による商品のブラッシュアップ、栄養成分表示作成、パッケージデザイン、自店でのテスト販売
成果・改善効果など
①急速冷凍技術の応用による今までにない製品を開発することができた。
本事業により、従来にない冷凍蕎麦製品の開発を実現した。蕎麦の生麺は賞味期限が1~2日と短く、流通用としては乾麺や半生麺が一般的であるが、乾燥工程により風味や食感が損なわれるという課題があった。
そこで同社は、茹でた蕎麦を急速冷凍する「冷凍ゆで麺」の開発に挑戦。蕎麦は麺が伸びやすく通常の冷凍では品質保持が難しいが、アルコール式急速冷凍機を導入することで、茹でたての風味と食感を保ったまま冷凍することに成功した。
②流水解凍という手軽さが顧客の潜在ニーズにマッチし、売上拡大につながった。
本製品は流水解凍のみで食べられるため、家庭で蕎麦をうまく茹でられない、家族全員が同時に食べられないといった顧客の悩みを解消し、手軽さという点でニーズに合致した。
令和7年の年越しそば販売で初めて冷凍ゆで蕎麦を販売したところ、生蕎麦の調理に不安を感じていた新たな顧客層の利用にもつながり、年越しそば全体の売上は前年の約1.2倍に拡大。販売数のうち約3割が本商品となり既存顧客からも一定の支持を得ることができた。
事業者の声
補助金活用について商工会のサポートを受けることで、長年構想してきた取り組みや新たなアイデアを、一つひとつ具体的な形として実現することができました。今回開発した時封蕎麦の店外販売については、まだ解決すべき課題も残されていますが、これらを着実に乗り越えることで、より安定した経営の実現につなげていきたいと考えています。
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