岐阜県商工会連合会

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No.22-24 父の寿司屋を復活したい! 息子の想い実現に向けた伴走型支援

事業内容

寿司店

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

当店は、現代表が46年前に創業し、主に地元の住民を対象とした寿司店として営業。順調に営業していたものの、11年前に病により休業を余技なくされた。令和2年には息子が修行先の飲食店から戻り営業を再開したが、コロナ禍で時間短縮営業など厳しい状況が続いた。
しかしながら、寿司職人歴50年の父の腕前は、11年間の休業で衰えることなく、地元住民に支持され、また、息子が神戸市と岐阜市の飲食業界での修業経験を活かし、地元の食材である飛騨牛や地野菜を積極的に使用した商品レベルの高い、新しいメニューを考案。それを若女将が手描きによるイラスト付きメニュー表やおススメ料理のPOPを担当し、見やすさとネーミングのユニークさでお客様の興味を惹き品数の追加に繋がっている。

相談内容・課題

・コロナ禍で厳しい状況に直面していることから、メニューを増やして新規顧客獲得を図りたい。しかし、ドリンクの冷蔵設備が小さく、多種類のストックに対応できていない。また、店舗の構造上、揚げ物類は、奥の厨房で天ぷら鍋を用いて調理している。そのため、油の温度を一定に管理することができず、調理に時間を要している。
・当店の現状は、「居心地の良さ」の重要な要素である「トイレの快適さ」を提供できているとはいえない状況にある。法事や家族での会食では、グループ内のどなたかがトイレを理由に当店を望まれないことから他店を選択されるといったケースも見られる。現状では、当店のトイレは新規顧客獲得の機会を逃す要因となっている。

支援内容・活用した支援メニュー

①メニュー拡充に向けた設備導入(R2小規模事業者持続化補助金の活用)
メニューの拡充に向けて、ドリンクストッカー、フライヤー等の厨房機器を導入した。

②店内環境の改善(R4小規模事業者持続化補助金の活用)
「居心地の良さ」の重要な要素である「トイレの快適さ」 の改善に向けて、トイレ改装を行った。

③販売戦略の実行支援
・西濃地域の顧客に当店を知っていただくことを目的に、商工会が開催した、イオンモール大垣での販売会への出店を提案した(R3伴走型支援事業) 
・商工会が開催した、「TIKTOK・Line・InstagramSNS活用」セミナーに参加(R4)
・夜の集客の回復が難しいことから、メニューを充実させてテイクアウトメニューを作成配布。また、ランチ客の新規顧客獲得に向けたランチ看板の設
置(R4養老町チャレンジ補助金活用)

成果・改善効果など

①メニュー拡充と店内環境改善による客単価アップで売上増加
厨房機器導入により、ドリンク類、揚げ物などの一品料理の充実ができたことで客単価の向上につながった。また、トイレ改装により、これまでトイレが理由でお断りのあったグループ客の機会ロスの軽減となった。

②新しい取組みで、新規顧客獲得
テイクアウトメニューの拡充、蕎麦ランチの考案など、後継者の高いアンテナ力と発想力で、新しいことにチャレンジし、Instagramを中心としたSNSでの発信を継続することで若い世代やファミリー層の取込みに繋がった。 

事業者の声

父にもう一度寿司を握って欲しいという想いから、養老に戻りましたが、コロナ禍での事業再開は、大きな不安がありました。そのような中で、商工会と一緒に事業計画を立案し、補助金を活用しながら「一平寿司」をどのような店にするのか模索してきました。お陰さまで、新しいお客様も増えてきました。今後も商工会に相談しながら、売上利益の拡大に取り組んでいきます。