岐阜県商工会連合会

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事業者・創業者の皆様へ

No.22-58 飲食店の販路拡大の取組み支援

事業内容

日本料理店

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

食材へのこだわり、旬の具材を使った心づくしの料理で顧客を裏切らない味を維持し続けており、恵方巻セールには行列ができる。仕出し弁当の注文数も多く、家族経営の強みを活かして受注量の変動にも対応している。会席料理の他に居酒屋スペースがあり、夜間も幅広い年齢層の固定客がある。
店の裏を流れる清流・白川により四季折々の風情が楽しめ、「日本で最も美しい村連合」に加盟する東白川村の三景といわれる観光スポットになっている。

相談内容・課題

コロナの影響を受けて飲食店経営が厳しい状況となり、仕出し弁当の受注量は増えても安定した利益が見込めず、今後の事業継続に有効な設備投資を行い、集客に繋げたいという相談があった。
課題としては弁当の受注量に波があり、選りすぐりの食材を使った顧客満足度の高い飲食サービスを提供しながらも原価率やロス率低下を図る事により利益率の向上を図り、コロナの状況が回復した後には飲食店経営も十分な顧客サービスができるように準備をしていく事である。
また、地域内の人口減少や少子高齢化により顧客減少が懸念されるところであり、新規顧客獲得や再来店客増加を目指して新しいサービスや設備投資、情報発信力の強化を図る必要がある。

支援内容・活用した支援メニュー

➀小規模事業者持続化補助金の活用
これまで飲食店は夜間の営業がほとんどで、昼間の利用者は稀にある程度であったが、コロナの影響で会食を自粛せざるを得ない状況下において、飲食スペースを昼間に活用する事で、仕出し弁当と合わせたロス率低下と原価率低下に繋げ収益アップを図る事とした。また、法事の利用について以前から椅子席がない事がネックとなり予約が取れない状況下にあったことから、椅子席を導入してランチ・法事の集客を図った。
②IT講習会の実施
商工会主催のIT活用集客アップセミナーを受講。経営者夫婦が集客アップに繋げるためのIT戦略を習得した。 
③SNSの活用支援
経営者がLINE公式アカウントを立ち上げメッセージを配信し、経営者の妻が多彩なメニューを画像加工アプリ・Foodieにより映える写真投稿で紹介。近隣地域にもチラシを配布し、LINE公式アカウントのQRコードを掲載してPRを行った。

成果・改善効果など

➀新規顧客の獲得
椅子席導入をチラシで周知したところ、ターゲットとする中高年の女性客から問合せがあり、近隣地域の新規顧客が増加した。また、椅子席導入前にはほとんどなかった法事の予約が続々と増えた。
②ロス率低下による経営状況の改善
チラシ配布に合わせた「ミニ懐石」など新メニュー開発により、再来店客の利用が増加した。仕出し弁当と増加した飲食店利用によりロス率が低下し原価率も下がって経営状況は改善した。
③効果的な情報発信と業務効率化
LINE公式アカウントの開設により、新メニューやプラン、年末年始の挨拶も一斉配信でき、業務効率化を図る事が出来た。また顧客から顧客へ拡散する効果があり、居酒屋への若年層の新規顧客が増加した。

事業者の声

家族で真剣に経営の見直しを行い、様々な課題と向き合うことが出来、新しい取組みを行った成果を実感しています。顧客満足度を上げるサービスをSNS等で発信できたことは自信につながりました。今後も家族で協力しながら新しい取組みにチャレンジをして、地域を盛り上げていきたいと思います。