岐阜県商工会連合会

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事業者・創業者の皆様へ

No.22-59 新商品開発のための設備導入事業支援

事業内容

燃料・肥料・米穀の販売、住宅設備機器の施工販売

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

100年以上の業歴を持つ燃料・米穀の専門店として営業しており、歴代の経営者が蓄積した精米技術に高い専門性を有している。肥料や農薬の相談、燃料販売や厨房機器の設置工事など幅広くカバーしており、地域の信頼は厚い。
地域住民からは「当店になんでもお任せ」と言われることも少なくない。
美味しいお米にこだわっており、農家から仕入れたお米の品質が高均一になるように独自に工夫を重ねており、取引先の飲食店等からの評価が高い。

相談内容・課題

(1)地域の高齢化
当店の立地する地区は丘陵部にあり、高齢化が進んでいる地区で空き家も増えている。一世帯でお米、燃料、住宅設備とフルカバーしているケースが少なくないので、顧客1件の喪失が売上に与える影響は大きい。
(2)新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスの影響で、取引先の旅館・飲食店やゴルフ場で顧客の減少から、お米や燃料の消費が停滞し、燃料は高騰の煽りを受けて、利益率が大きく悪化している。以上のことから、より広い商圏を持てるブランド米等の高価格帯の新商品開発に向けた設備導入について相談を受けていることを前任の指導員より引き継ぎを受け、今回の支援となった。

支援内容・活用した支援メニュー

(1)令和4年度アフターコロナ・チャレンジ事業者応援補助金の活用
新商品に係る設備投資について、新型コロナウイルスやウクライナ戦争による物価高騰の影響で先行きの見通しが難しい中、小規模事業者にとっては高額な支出であり、今後の事業の負担となることも懸念された。そのため、岐阜県の「令和4年度アフターコロナ・チャレンジ事業者応援補助金」を活用することで、より効果的に新商品に向けてスタートできるように支援を行った。申請に際して、事業計画書を事業者と策定するにあたり、ヒアリングや現状分析を一緒に行い、事業者の計画策定の支援を行った。

成果・改善効果など

(1)精米品質の向上
精米時のお米同士の摩擦を最小限に抑え、お米本来の風味を引き出すことを実現した。
表面の美味しい部分を残す精米ができるようになり、お米を炊飯する際の洗米回数も1回済むようになった。また、目利きに頼っていた異物・不良等の選別についても機械化を実現したので、作業効率が大幅に向上した。
(2)食味満足度の向上
設備導入後、試食を実施したところ、食味満足度は90%の高い評価が得られ、特に風味が増したことのコメントが寄せられた。食味が高く評価されたことで、新商品開発に係る農家との協議が大きく前進した。また、町内に新聞チラシを折り込み、新設備のPRを行ったことで、これまで取引のなかった方からの精米や販売の依頼を受けるようになり、既存事業への波及効果も生まれた。

事業者の声

新型コロナウイルスの影響があり、事業実施を躊躇していましたが、岐阜県の補助金活用を商工会に支援いただいたことで、良いスタートを切ることができました。商工会にサポートいただいたので、補助金に不慣れでしたが申請から実施・報告までをスムーズに行うことができました。これからもよろしくお願いします。