岐阜県商工会連合会

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コロナ禍の逆風を転機と捉え、思い切った事業変革にチャレンジ

事業内容

フランス料理店

従業員

0〜5名

支援分野

  • 販路開拓
  • 事業承継
  • IT化
  • BCP
  • 設備投資
  • 資金繰り
  • 創業
  • その他

強み・特長

岐阜県高山市荘川町標高1000mの森林地帯に位置する別荘地内で営業する本格フランス料理レストラン。東京とフランスで料理を学び、一流レストランで料理長として活躍した経歴をもつ伊藤仁美さんがお一人で経営している。
・フランス料理の伝統的料理法を守りつつ、フランスの食材、飛騨地方のジビエ・野菜、日本海の海産物を組み合わせた料理を提供。
・お客様の要望に合わせ、独自のメニューを提供する満足度の高い料理とワイン。
・例年、年初に年末までの予約が埋まる『予約の取れない』人気店。


相談内容・課題

①ウィズコロナを意識したお客様の受入体制の見直しが必要
“密“を避けつつ、他のお客様の目や距離の近さを気にせずリラックスした状態で飲食を楽しんで頂くためには、現在の店舗スペースでは1日1組が限界であり、客席の配置や店舗スペースの拡張等の見直しが必要であった。
②客層の変化に応じた顧客満足度&付加価値の高いサービスの考案と実現
“密“を避ける傾向が強まり少人数での利用が増加していることから、少人数グループ客へのサービスの充実を図るための新たな営業形態への変革が必要であった。また、プランを実現するために資金を調達する必要があった。 

支援内容・活用した支援メニュー

①対人接触機会の減少と受入客数の増加のためのテラス席整備をサポート
小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の採択を受け、補助事業としてテラス席を整備することになり、その実行支援を行った。併せて高山市中小企業生産性革命推進事業補助金の活用支援も行い資金を補った。
②本格フレンチレストランから宿泊滞在型レストランへの事業再構築をサポート
事業再構築補助金の採択を受け、補助事業として現店舗の隣に宿泊施設を建築することになり、その実行支援を行った。併せて高山市中小企業生産性革命推進事業補助金の活用支援も行い資金を補った。
①②ともに定期的に進捗状況を確認し、スケジュール等にズレが発生した際には計画の修正やそれに伴う手続き等をサポートしたほか、事業完了後の実績報告手続きにおいても必要書類の確認やシステムへの入力等を支援した。また、これまでに築いてきた店舗のイメージを保ちつつ、理想とする宿泊施設のイメージを具現化するために、エキスパート・バンク(専門家派遣制度)を活用して店舗設計に熟知した専門家からアドバイスや提案を受けた。

成果・改善効果など

①テラス席の整備により感染リスクの低減と受入客数の増加が可能になった
テラス席を設けたことにより、“密”“を避けつつ、感染の懸念もなく、森や庭園の景色を楽しみながらリラックスして食事を楽しむことができるようになった。これにより、これまでは1日1組が限度であった受入客数が、1日2組まで受け入れられるようになった。今回の取組により、対人接触機会の減少と売上の回復に繋がる効果が得られた。
②本格フレンチレストランから宿泊滞在型レストランへの事業再構築
 欧風滞在型小規模レストラン(宿泊設備を備えたレストラン)を提供するために宿泊用の建物を建築。宿泊の提供は令和5年春開始予定。宿泊施設を併設することで、安心してゆっくり飲食を楽しむことが可能になり顧客満足度向上に繋がる。また、庭園や店舗周辺の自然を楽しみながら滞在する時間が生まれることで、ワインやテイクアウトの受注が増え売上の増加に繋がる。さらに、デザイン製に優れたフランスの田舎町にあるような風情と生活感を体験できる宿泊施設とすることで、宿泊が目的の利用客の獲得も見込むことができる。

事業者の声

2022年はテラス席を整備したり宿泊施設を建てたり、かなりバタバタした一年でしたが、経営指導員さんのサポートのおかげで、なんとかすべての事業を実行することができました。
開業する前から商工会にはお世話になっていますが、何か少しでも不安なことがあると商工会の職員さんに相談するようにしています。本当に頼りにしています。